9月22日第10日目

922日第10日目
一般質問
おはようございます。
 まず初めに、第1の道路問題についてお尋ねをいたします。
 今回は、国道と県道が交差する市川広小路交差点の拡幅を含む交差点整備に焦点を当てて質問させていただきます。以下、市川広小路交差点を市川広小路と略させていただきます。
 市川広小路は、千葉県の玄関とも言われ、市川市の顔とも言うべきポイントにあります。さらに、平成11年の調査によると、市川広小路に入る車両は1日に約5万8,000台を数え、市内でも有数の交通量の交差点であります。また、市川広小路は、市内国道14号を中心とした渋滞の発生地点でもあり、朝夕の通勤時の渋滞は居住の便を悪くし、市川市民の住環境を害していると言えます。そして、市川広小路を中心とした半径500m及び渋滞路線付近の人口は、平成11年と比べ約20%も増加しており、市川市全体の人口の伸びが3.4%に比べると著しい増加と言え、周辺住民の方の居住環境に多大な影響を与えております。
 


 市川広小路は、過去5回改良工事が行われておりますが、大型整備と言えるものは、昭和42年から49年ごろの拡幅工事を最後に行われておりません。そのころと比べ、道路環境は大幅に変わりました。例えば、県道の松戸街道から市川広小路に至り、国道を東京方面に右折する車両は1日に約9,000台に上るにもかかわらず、時差式信号のみで右折信号がありません。また、一般県道若宮西船市川線から市川広小路に至り、国道を千葉方面に右折する場合には、右折レーンもなく、大型車両が交差点中央でとまっている、そのようなときは渋滞の原因の一例にもなっております。
 整備されていない交差点は、交通事故、渋滞を引き起こすばかりではなく、環境問題にもつながります。渋滞道路の近隣で生活する子供たちの健康被害も懸念されます。子供たちの通園、通学路の環境の改善は、市として重要課題であります。また、事故について言えば、平成5年に交差点を現在の形の車線に変更することにより、事故発生件数が年間平均35%も減ったという事実があります。そして、この交差点の事故は、右折時に起きる事故が全体の40%を占めております。
 そこで、第1点目といたしまして、市川広小路の道路拡幅工事を含む整備工事の県への要望、計画についてお答えください。また、渋滞による環境被害から子供たちの健康を守るためにどのような施策が行われているのか、お答えください。
 第2点目といたしまして、例えば市川広小路交差点のような非常に交通量が多い道路については質の高い工事を行うべきですが、財政難を受けて建設工事全般に予算が削減される傾向にあります。削減できるものは削減すべきですが、安全性が重視される工事については、市民の安全のために万全を期すべきで、極端な経費の削減は国の指針にも反します。道路建設工事全般の安全性の確保及び経費についてどのようにお考えなのか、お答えください。
 続いて、第2の行政改革全般についてお尋ねいたします。
 1点目といたしまして、行政組織の事業チーム及びプロジェクトチームについてお尋ねをいたします。
 これらの組織は、横断的な課題に専門的に対応できる組織ですから、平成12年4月の地方分権一括法の施行を受けた法改正や、それ以外の大型の法改正があった場合に、市民に迅速で的確なサービスを提供するために、即座につくられるべき組織であります。6月議会でも例に出しましたが、14年度に行われた医療費の改革は、日本じゅうに波紋を起こした大改革でありました。これは、当時の保健部、福祉部、こども部、企画部等に及ぶ大事業で、市民ニーズも多く、迅速性が要求され、複雑な法改正でありました。
 私はまだ議員ではありませんでしたが、既存のシステムが変わり、市民権利が圧迫されるものなので、病院に行き、高齢者の方々を初め、状況を聞いて回りました。大改正だったので市の混乱は予想できましたが、IT先進都市としてのプロジェクトはなく、ほかの市町村と比べても変わりのない状況でありました。このようなときこそ、事業チームやプロジェクトチームをつくり、市民の要望に迅速にこたえ、市民のダメージを抑えるように考えるのが本来の自治体の重要責務であると言えます。しかし、6月議会の企画部長のご答弁によりますと、人員要求で対処したということであります。本来なら医療費の事業チームをつくり、この機に医療関係費のコストの洗い出しと、医療費に関する市民の窓口の統一について考えるべきであったと思われます。市民の利益につながる行政組織づくりを行うことこそが、行政改革の一歩であると言えます。ただ、各課に人員をふやすだけでは、根本的なコストの削減にはつながりません。人員補強だけではなく、担当課の職員に加え、情報システム部門、法務、財政関連の職員も含め、横断的、専属的な組織をつくり、迅速に市民サービスにこたえることが必要なのであります。
 行政改革大綱でも、さまざまな課題に対しておくれをとらずに対応できるような、迅速、横断的な体制の構築を進めていく必要があるとしています。補助金見直しチーム等をつくり、目先の改革ではなく、市民に納得してもらえる改正を可能にしなければなりません。今後も、国や県も財政難ですから、各種規制緩和や社会保障費の見直しなど、さまざまな法改正を行うことが予想されます。そこで、第1点目の1として、市民本位の横断的な組織づくりを行うのか、お答えください。
 続いて、一連の財政のコスト削減に対応する組織づくりに関してお尋ねをいたします。新行政改革大綱では、委託化など市の大きな方針転換により、市民に直接影響が出る場合については、こうした市の取り組みを市民に理解してもらえるように、市の財政状況など、わかりやすく説明していかなければならないとしております。例えば、平成16年度に予定されております保育園の委託化などは非常に重要事項であります。市民の方々に対して十分な説明がなされたのでしょうか。事業チームなどをつくり、専門的に原因を究明し、市民に対して広く情報を公開し、初期の段階から市民の方々と仕組みづくりを考えるなど、専属的に当たる組織をつくるべきです。
 そこで、第1点目の2といたしまして、保育園の委託化など重要な政策決定については専属のチームが対応すべきであると思いますが、今までどおり所管で対応するというスタンスは変わらないのか。また、それで市民に対して十分な説明責任を果たせているのか、お答えください。
 次に、新行政改革大綱第1次アクションプランにおける所管組織についてお尋ねいたします。第1次アクションプランでは、目標項目の約9割に企画、情報システム、財政、総務部が加わることになっております。
 そこで、第1点目の3といたしまして、改革を確実に推進するに当たり、新たな組織づくりはお考えなのか。また、多くの項目において企画部、財政部がそろって関与しているので、企画部と財政部を組織的に1つにするお考えはあるのか。さらに、民間委託や扶助費に関して企画部や財政部が加わっておりますが、行政改革大綱の庁内分権に反するものであると言えないのか、お答えください。
 次に、第2点目の行政評価システムについてお尋ねをいたします。
 市の政策は、財政健全化計画や行政改革大綱など方針が決められておりますが、実際には市民に密着した民間委託や扶助費の削減などの政策は、市民からわかりにくい事務事業評価などによって決定されます。市民の方からすると、知らない間に保育園が委託化され、なぜ自分の保育園だけが急に委託化されるのか、不信と不安でいっぱいになります。
 そこで、第2点目の1といたしまして、松戸市などでは事業評価の概要を市のホームページに載せております。市川市では、事業評価の評価基準、審査過程、結果を公表するシステムや、それに対する市民の意見を聞き取るシステムを、得意のITを駆使してでもつくれないのか、お答えください。
 また、第2点目の2といたしまして、本市の事務事業評価は予算作成資料と重なったり、毎年度変化のない事業に対して毎年評価を行ったり、福祉など量計不能な分野でも同じシートで評価していたり、これらについては改善はしないのか、お答えください。
 第3点目の政策責任についてお尋ねいたします。
 市川市の政策責任は、市民から見ると非常にわかりづらいと感じます。6月議会で東京都の石原都知事の例を出しましたが、都知事は、議会において扶助費の削減を明言され、都民にもダイレクトに都の政策方針が伝わり、責任の所在も明らかになりました。市としての削減の方針や、責任の所在がはっきりと市民に伝わっていれば、職員も市民に対して歯に衣を着せた言い方ではなく、はっきりと自信を持って説明でき、そのことが説明責任の達成になって、市民も真実がわかりやすくなり、行政事業に対する評価がしやすくなります。事務も一層効率化されるでしょう。
 市川市では、職員の窓口対応の向上を目指してアンケートをとられたということですが、制度改正などによって直接利益を害された市民から見れば、窓口での対応は重要ですが、どんなに親切に対応されても詳細な経緯を説明されなければ、心底からは納得いきません。十分な情報公開がないまま保育園を委託化したり、助成金を削減するようなときは、職員の窓口対応だけに頼るのではなく、市の責任として事業自体のアンケートこそとるべきであると思います。委託化は、市民から見れば突然降ってわいたような話で、不信感でいっぱいであると思います。
 また、市の委託に関する方針は、第1次アクションプランによると、企画部によって基準などを検討されていくわけで、市民からすれば、担当部に問い合わせるのか、企画部に問い合わせるのか、甚だわかりにくい形になっております。市長は常に説明責任について語られておりますが、今議会においてもご答弁はほとんどなく、委託化を初め諸事業についての説明責任を十分に果たされているとは思えません。市民としては、何もわからぬまま委託化を進められては不信しかありませんが、市の財政状況や委託の事業内容など、市が市民に対してわかりやすい情報を提供し、説明責任を果たし、市民との意見交換をし、課題を共有することで、よりよいシステムが構築されるのでなはいでしょうか。
 そこで、第3点目の1といたしまして、政策責任の所在、内容が明らかになるように千葉県でも実施しておりますが、市の政策決定機関でもある庁議や部課長会での決定事項など、市のホームページ上で公表はしないのか、お答えください。
 第3点目の2といたしまして、審議会についてですが、従来より審議会について指摘されていることは、審議会は行政の隠れみの的存在で、行政の責任逃れになっているということであります。市川市では、審議会が行政の意思決定の道具とならないように、独立性が保たれる工夫をされているのか、お答えください。また、行財政改革審議会については単なる諮問機関であるのか、また、例外的な形態である参与機関として位置づけられているのか、お答えください。
 続きまして、第4点目の市民とのパートナーシップについてお尋ねいたします。
 この財政難の時代を乗り切り、緊縮財政を市民の方々に理解していただくには、信頼関係、パートナーシップを築くことが重要であります。市民の方々とパートナーシップを築くための基礎となるのは、行政が市民に多くの情報を公開し、説明責任を果たすことであると考えます。しかし、これはあくまでパートナーシップを築くための基礎の部分であって、信頼関係を築くには、情報を公開した上で、さらに市民の意見を取り入れる仕組みが必要であると思います。また、1940年代前後に起きた行政責任論争における内在的責任論によると、責任ある行政官とは、民衆感情にこたえられる行政官であるといいます。民衆感情、すなわち市民感情にこたえて、行政が判断し、行動する責任であり、行政が市民に接触する独自のチャンネルを確立することを提唱しております。新行政改革大綱第1次アクションプランでも、市民参加制度の創設及びパブリックコメント手続制度の創設があり、所管部は企画部になっております。
 そこで、第4点目の1といたしまして、計画目標年度を平成16年度に早めることはできないのか、お答えください。
 第4点目の2といたしまして、パブリックコメントの手続内容について、平成11年3月の閣議決定における手続と、市川市のパブリックコメントの違いについて具体的にお答えください。
 第4点目の3といたしまして、市川市では政策決定事項に対するパブリックコメントを募集するのか、お答えください。
 閣議決定でのパブリックコメントは、議会の審議事項や行政サービスにかかわるものは対象とされておりませんが、住民により近い地方公共団体としては、議会が関与しづらい規則、要綱などに基づく行政サービスについてもパブリックコメントをとる必要があります。先順位者も質問をされておりましたが、市川市は条例が少なく、規則や特に要綱が多く、本来要綱で定めるべきでないようなものまで要綱で定められています。このように、議会も関与できない制度については積極的にパブリックコメントをとるべきです。その点も含めてお答えいただきたいと思います。
 財政難の状況下、市民から信頼される行政を目指し、市民とのパートナーシップを築き、市民の理解を得るには、市長が説明責任を果たすことが重要です。保育園の委託化、扶助費の削減など、重要事項について市長が説明責任をこれからどう果たしていくのか、市民とのパートナーシップ、信頼関係が築けるようなご答弁を期待いたします。
 最後に、第3の情報化政策についてお尋ねいたします。
 情報化政策には、表向き華やかな全国初の仕事があり、一方では、市民に密着した行政サービスの提供をサポートするためのシステム開発などがあります。私は、税、福祉、保健、都市計画、教育、市民生活など、市民ニーズが多く、事務処理が複雑で膨大な処理時間を要するものをシステム化し、正確、迅速に行うことこそが市民への直接的なサービスの向上と考えます。
 第1点目の情報プラザのデメリットについてお尋ねいたします。
 6月議会において、情報プラザができてからの市民サービスの低下とセキュリティーについて質問させていただきました。そのご答弁といたしまして、オンライン端末を各職員の机に設置したこと、個人情報の運搬を民間委託に切りかえたこと、担当課で個人情報を印刷できるためのシステムを導入したことがありました。
 そこで、第1点目の1といたしまして、情報プラザができる前に比べて事務効率が上がり、市民サービスは向上したのか、お答えください。
 次に、情報プラザから個人情報が民間委託業者等により運搬されていることについてお尋ねいたします。市民の秘密情報がいっぱい詰まったものを、人の手により情報プラザから運搬するのは非常に危険なことであります。情報プラザ自体には万全のセキュリティーを完備しても、運搬に関してはずさんとしか言いようがありません。ISMSの適用範囲には委託職員も含まれ、委託職員への教育が必要とされております。民間委託しても安全性や利益が損なわれないことが納得できれば、市民の方を初め我々も安心するところですが、説明がないために、不安と不信が残ります。また、初めから庁内に打ち出しシステムをつくっていれば民間に委託することもなかったと思われ、市川全体の利益を考えると、費用面でも、安全性、事務効率などについても、コストがふえたにすぎないと言えます。
 そこで、第1点目の2といたしまして、個人情報を運搬している状況を、セキュリティーの確保、事務の効率化という観点からどのようにお考えなのか、お答えください。
 次に、第2点目の人材の育成、確保についてお尋ねいたします。
 現在、情報システム部には、部長以下28名の職員がおります。平成14年度の時間外勤務の状況を見ますと、情報システム課全体の年間時間外勤務時間は8,919時間に及び、時間外給与支給額は2,000万円を超えております。このような状況は、情報システム課の職員がいかに大きな負担を負わされているかがわかり、健全な勤務状況とは言えません。また、情報システム課職員の負担が大きければ大きいほど事務処理がおくれ、市民サービスが低下することも推察できます。課長職以上を除く情報システム部門の職員数は、平成13年度の26名をピークに年々減員されております。市民ニーズもふえ、IT化による事務の効率化が必要な今、職員数を減らすということは、市全体の事務効率を考えると逆効果をもたらしたにすぎないと言えます。ABC分析からもわかるように、住民管理サービスや福祉サービスにはIT化による合理化が必要で、IT関連人員の補強が絶対的に必要であります。市民が望んでいるのは表向きのIT化ではなく、市民のためのIT化であります。市民サービス部門の情報システム化が進めば、市民は迅速で的確なサービスを手に入れられます。
 そこで、第2点目の1といたしまして、技術スタッフの育成について及び情報システム部門の人員の確保についてお答えください。
 次に、子供たちのIT育成についてお尋ねいたします。三鷹市では、すべての公立小学校に対してブロードバンドでのインターネット接続や校内LANの整備を実現しており、長岡市も市内すべての小中養護学校に超高速ネットワーク環境を整えるということです。教育に関しては、平成1412月、構造改革特別区域法が制定され、教育特区という方法があります。
 第2点目の2といたしまして、これからの時代を担う子供たちの育成をどのようにお考えなのか、お答えください。
 続いて、第3点目のセキュリティー対策についてお尋ねいたします。
 情報セキュリティーリスクが顕在化した場合、自治体は被害者であるとともに、最大の加害者になります。自治体として守るはずの市民の権利を大きく侵害することになります。市川市では、いまだに581台の職員の個人所有パソコンがネットワークに接続されているということであります。今回補正予算が組まれ、パソコンが追加配備される予定であります。しかし、それでも全体には行きわたらないわけであります。個人所有のパソコンに関しては、ウイルスに対して危険が非常に大きいと言えます。市原市、浦安市は事務職の100%全員にパソコンが配備されており、木更津市も16年度までに100%配備する予定です。三鷹市や浦安市、市原市では個人パソコンが禁止になっており、今回話題になったウイルスの感染は皆無であったということであります。
 また、市川市では、職員の個人所有パソコンについてその用途を制限するなど、なりふり構わぬ状況です。市川市は、IT先進都市とみずから公言しているにもかかわらず、一般業務をセキュリティー上大変危険な個人所有パソコンに頼るなど、市川市全体のセキュリティー、つまりは市民のプライバシーの権利についてどのようにお考えなのか、お聞きしたいと思います。
 まず、3点目の1といたしまして、8月に被害が拡大しましたウイルスの被害状況及びその被害の対処にどのぐらいの時間を要したのか、職員の残業状況も含めてお答えください。
 第3点目の2といたしまして、パソコンの配備計画についてお答えください。
 第3点目の3といたしまして、先順位者の方が市民の個人情報の保護について質問されておりましたが、市川市情報資産に係る情報セキュリティに関する規程第3条の情報セキュリティに関する基本方針及び対策基準は職員に周知されているのか、お答えください。
 続きまして……
岩井議長

坂下議員、答弁時間を考えた上で質疑をしてください。
はい。
 市川市と同じく国際認証の取得を目指す三鷹市では、この6月に認証取得の準備に取りかかり、認定対象範囲は市川市よりも少ない2つのセクションで、来年2月ごろ認証を受けるということでした。市川市の認定対象範囲は、三鷹市の倍以上の支所を含む4部10セクションに及びます。三鷹市に市川市よりも取得がおくれている要因について尋ねてみました。三鷹市によると、現在利用されているスタンダードやプロシージャーについて、情報セキュリティーを保つためにリスク分析の結果を踏まえて見直す作業に時間がかかっているとのことでした。情報セキュリティーは非常に重要なことですが、市民サービスに影響を与えないように、セキュリティーの確保と事務の迅速化が同じ土俵で検討され、簡潔な手続で最高のセキュリティーが確保できるようなシステムづくりが必要であると思います。
 第3点目の4といたしまして、三鷹市では事務処理の効率性を重視して認証取得作業を行ったということですが、市川市の作業経過についてお答えください。
 第3点目の5といたしまして、情報セキュリティーの人材育成についてお答えください。
 次に、第4点目の平成15年度事業についてお尋ねいたします。
 6月議会でも申し上げましたが、財務会計は行政の基盤ですが、急いでシステムづくりをすると、能率の悪いシステムになり、市民の利益を損なうことになります。
 第4点目の1といたしまして、木更津市は昨年度財務会計システムを入れかえた際、パソコンも大幅に設置しました。市川市では、財務会計システムを全課に設置するのか、お答えください。
 第4点目の2といたしまして、電子決裁について試行運用の実績及び本格運用の時期についてお答えください。
 また、電子決裁について、財務会計システムの入れかえを行った木更津市に問い合わせたところ、電子決裁を行っていないということであります。理由の1つとして、合議の課題があり、添付文書が何十枚もつくような、各課各部をまたぐような合議を電子決裁で行うには無理があるということでした。電子決裁は、事務が煩雑化し、効率が悪いというものです。
 そこで、第4点目の3として、この合議決裁について市川市ではどのような方策がとられているのか、お答えください。
 第4点目の4といたしまして、電子決裁を行うなら、効率をよくするためには決裁区分の見直しが必要であると思いますが、決裁区分の見直しについてお答えください。
 第4点目の5といたしまして、電子決裁に移行するに当たり、財務規則、事務決裁規定など、法規的な見直しについてお答えください。
 次に、ランニングコスト及び契約方法についてお尋ねいたします。
 情報システム費は毎年10億円近い支出があります。また、情報関連経費は保守管理に経費がかかり、市民からは見えにくい支出であります。
 第4点目の6といたしまして、ランニングコストについて、5年後には現在に比べ15%以上は減少するという根拠についてお答えください。
 次に、情報システム関連の契約方法について、近隣市町村に私がアンケートしましたところ、浦安、市原市は指名競争入札を行っており、千葉市に至っては一般競争入札で行っていました。また、先週の木曜日に市政情報センターで調べました結果、平成14年度の情報システム課はすべて随意契約でありました。また、先順位者が職員の倫理に関する質問をされたときのご答弁で、契約については入札監視委員会などがあり、透明性が保たれているということでしたが、その後お聞きしたところ、情報システム関係の委託関係については審議対象になっていないということです。情報システム課の随意契約は、1件6,000万円とか5,000万円に上るものが地方自治法施行令第167条の2第2号の随意契約になっており、第2次財政健全化計画及び行政改革大綱に反するものです。市民からすれば、不透明きわまりない支出形態と言えます。また、随意契約は経費の削減が難しく、企業と行政の癒着も起こりやすいと言われております。
 そこで、第4点目の7といたしまして、私が6月議会で質問させていただいてから契約方法はどのように変わったのか。また、今後の契約方法についてお答えください。
 以上で第1回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
岩井議長
坂下議員に申し上げますが、答弁の時間を十分考慮した上で質問をしていただきたいと思います。
〔坂下しげき議員「はい、結構でございます」と呼ぶ〕
 
道路交通部長。
〔木村 博道路交通部長登壇〕

市内の渋滞解消及び渋滞による生活環境の改善についての(1)市川広小路交差点の整備についてと、(2)市内道路工事の安全性及び経費についてご答弁申し上げます。
 市川広小路の現状につきましてはご指摘のとおりでございまして、このような現状を打開する計画といたしましては、既に整備済みであります市川松戸線と都市計画道路3630号との交差点において、市川松戸線に新たな右折レーンを設置し、市川広小路の信号機との調整を図る。都市計画決定した幅員が確保できていない若宮西船市川線に新たな右折レーンの設置及び東京方面への左折レーンの設置、市川松戸線でとまっています都市計画道路3630号の国道14号への延伸などが考えられます。
 一方、市川広小路交差点を利用する車両をいかにして減少させるかが重要と考えられます。現在、市川市は主要幹線道路、幹線道路の役割を担う都市計画道路の整備率が低いため、現状の交通量を円滑にさばくことができず、市川松戸線を初めとする既存の南北幹線道路や、国道14号に接続する道路、さらには江戸川渡河部などにおいて慢性的に渋滞が発生しているところでございます。したがいまして、市内の南北道路の混雑緩和に寄与します外環道路やそれに接続する都市計画道路の役割は大きく、また、都市計画道路3418号の整備も同様にあります。なお、市内各所で発生しています渋滞緩和策につきましても、短期的な対応がどのように可能かについても現在検討を進めているところでございます。
 続きまして、整備に向けて千葉県への要望の経緯でございますが、千葉県への要望経緯につきましては、平成12年度において市川市のまちづくりに関する要望書を葛南土木事務所長に提出しております。この要望書の中で、本交差点を含む幹線道路の交差点改良の整備促進を要望しております。その後も毎年行われます葛南土木事務所との事業調整会議において要望しているところでございますが、しかしながら、千葉県はご存じのように財政的に大変厳しいため、事業着手に至っていない状況でございます。したがいまして、今後も関係機関との連絡調整を密にし、少ない事業費で有効な改良案について、千葉県とともに努力してまいりたいと考えております。
 次に、渋滞発生している箇所における沿道居住環境の改善施策についてお答え申し上げます。まず、騒音問題につきましては、最近自動車交通量が多い箇所を中心に、自動車の交通量を半減させるのと同じ効果を示す低騒音舗装が施工されるようになりました。この舗装の特徴としましては、路面とタイヤにより発生した音を、アスファルトの空隙によって吸収させるものであります。市内においてもコルトンプラザのわきを通ります4車線道路、3418号に一部採用しております。
 次に、大気汚染の問題につきましては、二酸化窒素と浮遊粒子状物質SPMの対策が求められておりますが、窒素酸化物を硝酸イオンに変化させ、雨と一緒に流してしまう光触媒舗装の試験施工が行われております。このように、さまざまな研究開発が進められておりますので、将来の沿道環境は今以上に改善されるものと考えております。
 次に、道路工事などの経費削減による工事の質と安全性についてお答え申し上げます。
 ご質問者のご指摘のとおり、景気低迷などによる財政難の影響などから、道路関係予算の削減も例外ではございません。しかしながら、ご指摘にありましたが、経費の削減に走る余り、質の低下や安全性に欠けるようなことがあってはならないと考えております。例えば、二次製品費の強度や規格はJISなどに詳細に定められておりますので、これらを無視することはありません。現地調査の結果から判明した事項を設計に反映させることなどは当然重視しておりますので、工事の目的に沿った品質の確保は図られていると考えております。
 これを踏まえた上で、現在取り組んでいるコスト削減対策としましては、工事発生材の有効利用を図る再生資材の有効使用、二次製品費の使用により工期を短縮し、経費の削減を図るなど、このように工事の質の低下を招かず、なおかつ経費の節減を図る努力をしているところでございますので、ご理解願いたいと思います。
 以上でございます。

企画部長。
〔永池一秀企画部長登壇〕

行政改革に関するお尋ねにつきましてお答えをいたします。
 まず、第1点目の行政組織についてのご質問のうち、大きな法改正、制度改正があった場合の対応として事業チーム、プロジェクトチームといった横断的な組織づくりを進める考え方でありますが、この年度当初に関しては、新たな組織あるいは人員の増といういろいろな対応が可能であります。そういう方向で検討してまいります。また、年度途中につきましては、新たな考え方として庁内分権等々を考えまして、人と予算の重点的、あるいは集中的な投入が可能な、そういうような組織をつくってまいりたい、このように考えております。
 また、2つ目の新行政改革大綱のアクションプランの振興管理に関するお尋ねでありますが、この行政改革大綱につきましては、全庁一丸となって進行していく必要があるものであります。また、中でも新しい組織あるいは仕組みなど、かなり対応するような内容がありますので、組織を所管し、あるいは行革審議会の事務局になっております現在の企画部の行政改革推進課が進行管理を進めていくこととしているところであります。
 続きまして、企画、財政部門の統合の考え方であります。現在のような長期にわたっての景気低迷が続いている状況の中では、やはり少子・高齢化、あるいは高度情報化の進展など、社会が大きく変化している時代にありましては、やはり専門化、複雑化した市民ニーズに対応するためには、限られた予算を効果的に配分していくことがやはり求められております。このため、企画部門と財政部門がますます連携することが必要になってまいります。したがいまして、ご質問者のご指摘のような企画部門と財政部門の連携につきましては、重要なことと私どもも認識しておりますので、十分検討してまいりたい、このように考えております。
 また、4点目の民間委託など全庁的に取り組むべきではないかという質問でありますが、総務、財政、企画というこの3部門だけでやっているということではなくて、先ほど申し上げましたように、全庁挙げてやっぱり対応していくということを基本に対応してまいりたいと思います。また、民間委託の推進についてでありますが、これはやはりわかりやすい評価手法を導入する手続を中心とした条件整備を進めるということで、具体的にはそれぞれ民間委託につきましては所管する部門で十分検討していただくということを基本に考えております。
 大きな2点目の行政評価システムでありますが、市川市では事務事業評価システムにつきましては、平成10年度から導入を開始したところでありまして、その評価結果につきまして、モデル事業として30の事業を現在公表しております。本市の事務事業数は約1,300と大変多いこともありますので、現状では全部公表はしておりませんけれども、毎年異なった30事業を現状では公表しているところであります。
 次に、この事務事業評価から何が見えてくるのかというご指摘であったかと思いますが、これは施策の体系に沿って事務事業の目的と成果を明確にしまして、その達成状況などを評価する仕組みでありますので、この評価システムの中では事務事業活動指標、あるいは事務事業成果指標、施策の成果指標を設定しておるところでありまして、この指標化された目標の達成に向けて事務事業を実施しているところであります。実施後には、目標が達成されるかどうかを十分検証いたしまして、今後の改善、改革策を予算等に反映をさせる、このことがこの評価のポイントである、このように考えております。
 次に、政策責任の関係で、庁議あるいは部長会の開催結果をホームページ上で公開できないかというご質問であります。本市では、これまでも会議などの公開につきましては、平成11年4月に市川市における審議会等の会議公開に関する指針の策定をいたしまして、各種審議会等の公開を行っています。この公開につきましては、個人情報あるいは政策形成段階のものにつきましてはまだ公開をするというふうにはしておりませんが、これらのことも十分考慮に入れながら、今後公開につきまして検討してまいりたいと思います。
 また、附属機関である審議会の意見が行政の意思決定にどう関与しているのかということでありますが、市川市では現在行政改革審議会を初め49の審議会あるいは附属機関に類似した20程度の組織が要綱等で整理をされております。この中でご審議いただいた意見とか内容につきましては十分尊重いたしまして、施策を推進する上で反映をさせていただいているところであります。
 また、行革審につきましてはどのような位置づけかというご質問もありました。これは、今申し上げましたように、諮問機関、こういう位置づけというふうに私どもの方では認識をしております。
 また、次の市民とのパートナーシップの中でパブリックコメントについてのお尋ねがありました。このパブリックコメントにつきましては、現在、行政改革大綱の中でアクションプランの中にも位置づけております。目標としては17年度というふうになっておりますが、なるべく早い時期に制度として設定をしていきたいと思います。また、その中身でありますが、やはり平成11年3月に閣議決定をされました規則の制定または改廃に係る意見書提出手続、こういったものも参考にし、あるいは近隣でも制度化しているところがありますので、そういったものを十分に参考にしながら制度化に向けて鋭意努力してまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。

情報システム部長。
〔井堀幹夫情報システム部長登壇〕

情報化施策についてお答えいたします。
 第1点目、情報プラザのデメリット、職員の帳票運搬についてでございますが、これにつきましては6月議会でお答えしたとおり、帳票29種類、約39万枚の帳票の印刷を廃止し、事務の効率化を図ったところでございます。また、69万枚の帳票の封入や搬送作業につきましても、民間業者の委託化に切りかえたことにより、より安全に運用するようになったことでございます。いずれにしましても、こういった情報プラザのデメリットについてのご指摘でありますが、むしろ電算室が情報プラザに移転できたことによる耐震性や機密性、可用性、高度な情報通信設備の確保、スタッフの執務環境の改善、民間企業との連携、他市との共同利用センターの開始など、さらには市民のITに関する学習の場の確保や個人の力を生かしてSOHO、ベンチャーを育てるなど、多くのメリットが確保できたことについてご理解いただきたいと思います。
 続きまして、人材の育成や確保についてでございます。これにつきましては、情報システム部門では、毎年定期的に職員を専門講習に派遣し、技術者スタッフの育成に努めております。また、情報化推進アドバイザーなど各部門におきます職員につきましても、情報技術の人材育成のための対策を講じております。また、本市では専門的な技術スタッフにつきまして、人材派遣企業や情報管理企業から22名常駐させております。これは、平成10年の5名に対して現在25名になっておりまして、むしろ情報システム部門は人材が増強、増員されてございます。
 続きまして、子供のITに関するご質問でございますが、5カ所のこども館や映像文化センター、情報プラザなど、多くの場所で子供たちがITに触れる、学習する場を提供してございます。特に、中央こども館などでは毎月500人を超える利用があり、多くの子供たちの利用が図られております。この1年間で情報システム部門につきましては、各部門からいろんなシステム変更依頼が386件あり、そのうち83%に当たる321件について、これらの要望にこたえてきたところでございます。非常に生産性は高いと考えておりますが、まだまだ未処理のものもございますので、今後こういった対応を図っていきたいと思います。
 3点目のウイルスでございます。8月13日、1531分、出先施設の庁内LANパソコンに一部ウイルスが発生いたしました。このウイルスが発生したことにより、公設及び個人所有のパソコン14台が感染していることが最終的に確認されました。これらの作業のため、15名の職員と民間企業の常駐している技術者5名が対応いたしました。この間、職員1人当たりの合計の時間外は約7時間でございました。
 続きまして、今後のパソコンの増設でございますが、今年度約600台のパソコンを増設する予定でございますが、来年度以降も必要に応じてパソコンについては増設したいと思っております。また、個人のパソコンについては、むしろ本人、個人の特性を生かすものでもあり、効果的な面もあるというふうに考えております。
 続きまして、ISMSに対しての対応でございます。ISMSに対して本市が準備を始めましたのは平成12年からであり、情報プラザの構想づくりに着手し、平成13年にはネットワークの24時間監視体制の整備や本市独自のセキュリティー基本方針を定め、こうしたこれまで4年間の積み上げの成果がISMS認証へとつながるものであります。他市においての例をお出しになりましたが、これら情報セキュリティーに対する対応については、他市についてはおくれをとっており、これから始めるというところであり、本市との状況は違うものと考えております。
 それから、文書管理、財務会計等につきます職員の利用でございますが、これからのシステムは1人1人の職員が、すべて1人が自分で利用できるというようなことで、全員が利用できるシステムというふうに考えております。また、電子決裁の導入により、事務決裁の見直しについては考えておりませんが、事務の合理化、職員の機能強化、情報の共有化などを進めるため、本年4月1日にこの規定の改正をしたところでございます。文書管理規程や財務規則については一部の改正が必要ではないかと考え、現在検討しているところでございます。
 また、契約についてでございますが、6月以降のその後の契約についてはございませんが、市川市におきましても指名競争入札を導入しております。また、システムの構築に関しましては、公募によりまして各社からシステム提案をいただき、一番いいシステムの構築をしていただけるところに選定委員会を設け決定しているということは、6月議会にもご答弁申し上げたとおりでございます。
 以上でございます。

坂下議員。
ご答弁ありがとうございます。
 説明責任について、保育園の民間委託などは市民の方々に納得していただいているとは思えません。保育園の委託については説明責任をはっきり果たしていないようなら、次回以降議会で質問させていただきますが、市民の方々と信頼関係が築けるような仕組みをしっかりつくっていただくよう要望いたしまして、私の一般質問とさせていただきます。ありがとうございました。

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