2006年(平成18年)6月議会 議案質疑

2006年(平成18年)6月議会 議案質疑
第3日目 2006年6月9日
発言者:佐藤義一議長
 これより質疑に入ります。 
 質疑の通告がありますので、順次発言を許します。 
 坂下しげき議員。

発言者:坂下しげき議員
 新政クラブの坂下しげきでございます。通告に従いまして、議案第2号市川市一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の制定について質疑を行います。 
 この条例は、平成14年5月29日に公布され、同年7月1日施行された任期付採用法、正式には地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律及び平成16年6月9日に公布され、同年8月1日に施行された地方公務員法及び地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律の一部を改正する法律に基づき制定されるものであります。 
 当該条例のもとになっている任期付採用法は、行政ニーズの高度・多様化に対応するため、任期の定めのない職員を中心とする公務運営の原則の例外として、部内では得がたい高度な専門的知識、経験を有する者を、任期を定めて任用することを可能にする法律として制定されました。しかし、構造改革特区に係る提案募集において、平成14年の任期付採用法では対応できないケースが出てくるなど、地方自治体には広い範囲にわたる任期つき採用のニーズがあることがわかってきました。 
 

 このような中で、平成16年に法律の改正が行われました。現在、地方公共団体では地方分権化が急激に推進され、高度な専門性が要求される事務や多様化した住民ニーズに迅速かつ的確に対応することが急務となっており、この任期付採用条例は多くの地方公共団体が求めていたもので、適正な制度活用を行うことによって市民利益の向上につながるものと期待をしております。 
 しかし、一方で任期付採用法の一部を改正する法律において規定されている公平委員会の機能の充実など、当該議案と同時に整備が行われてよいはずの他の条例が議案として提出されていない点や、私が他の自治体の条例を調べた中では、給料表に本市の議案と差異が見られるなど、何点か疑義がございます。したがいまして、有効かつ適正な制度運用を図る観点から何点か質疑をさせていただきます。 
 まず、第1の条例が適用される業務についてお尋ねいたします。任期付採用法または地公法及び任期付採用法の一部を改正する法律に基づく議案でありますが、個々の自治体によって任期付採用職員が必要とされるケース、つまり住民ニーズが異なってくると考えられます。議案は、法律が想定するすべてのケースを規定しております。 
 そこで、1点目といたしまして、条例の各条に規定されている任期付職員は、本市の実態もしくは将来的な事務要求を勘案した上で、どのような業務を想定して規定したのかお答えください。 
 2点目といたしまして、現在、本市では任期の定めのない職員が行う公務運営について、専門員、臨時職員、業務委託、人材派遣などを活用し、事務を補完しております。これらの雇用形態もしくは委任、請け負い、派遣との業務区別を今後どのように明確に分類していくのか、お答えください。 
 3点目といたしまして、条例の施行期日は公布の日からとなっており、可決されればこの6月中からの施行となります。近々に条例を適用する予定があるのか、お答えください。 
 4点目といたしまして、3点目の質疑と関連いたしますが、今回、この条例制定の議案に伴って補正予算が提出されておりませんが、平成18年度中の条例適用事案が生じた場合の予算措置についてお答えください。 
 次に、第2の特定任期付職員の給与の特例についてお尋ねいたします。 
 1点目といたしまして、第1項の給料表の給料月額は、地方公共団体ごとにさまざまであります。本市の給料表より高いところもあれば、低い団体もあります。また、他市では条例制定当初は市川市の当該議案と同様の給料表を規定していたものを、国家公務員の同職の俸給月額の改定にあわせ、平成18年3月議会で減額の条例改正を行っています。したがいまして、給料表設定の根拠についてお答えください。 
 2点目といたしまして、第2項に規定する規則で定める基準、第4項に規定する規則で定めるところとは、具体的にどのような内容になるのか、お答えください。 
 3点目といたしまして、第4項の業績手当についてお尋ねいたします。特定任期付職員については、給与自体の設定が高く、採用時から給与相当の高い業績が期待されている職員でありますが、さらに手当を加算するというのは異例な業績であり、任期の定めのない職員と一線を画すものであります。他の職員との公平性や、市民から見たときの給与の妥当性を図る必要があります。特に、顕著な業績とは具体的にどのようなことを指すのか、お答えください。 
 4点目といたしまして、第5項の予算の範囲内について、具体的に予算の範囲内の予算とは、支給時点で範囲内ということか、もしくは支給事由が発生した時点を指すのか、お答えいただきたいと思います。 
 次に、第3の選考方法の内容についてお尋ねいたします。 
 1点目といたしまして、地方公務員法第15条では、任用の根本基準として、職員の任用は受験成績、勤務成績その他の能力の実証に基づいて行わなければならないとあります。条例第2条に係る採用は選考により行われ、第3条に係る採用は競争試験または選考により行われます。この場合の採用は、地方公務員法に照らしてどのような基準で行われるのか、お答えください。 
 2点目といたしまして、採用の公正性、透明性の確保について、市長による人事行政運営の公表として、任期付職員の採用についても毎年公表していくのか、お答えください。 
 最後に、第4の制度を適正に運用するための整備についてお尋ねいたします。 
 冒頭も申し上げましたが、この制度は、高度な専門性が要求される事務や、多様化した住民ニーズに迅速かつ的確に対応することが地方公共団体の急務となっている現在では、多くの地方公共団体が求めていたもので、適正な制度活用を行うことによって市民利益の向上につながるものと期待しております。しかし、採用に係る公正性、透明性や給与基準などの問題点も指摘されているところであります。したがいまして、この議案のもととなっている法律では、このような指摘事項を補完するために、あわせて所要の改正を行っているところであります。つまり、地方公共団体の長による人事行政運営の公表、公平委員会の業務状況の公表などの人事行政運営における公正性、透明性の確保並びに公平委員会による競争試験の実施など、公平委員会の機能の充実があります。 
 本市では、当該議案にあわせてこのような法律を受ける形の条例の整備はありません。公平性、透明性をどのように確保していくのか、お答えください。 
 また、当該制度と本市公平委員会との関係についてお答えください。 
 以上、1回目の質疑とさせていただきます。ご答弁によりまして再質疑させていただきます。

発言者:佐藤義一議長
 総務部長。

発言者:本島 彰総務部長
 大きく4点のご質問でございますので、ご答弁させていただきます。 
 まず、地方分権の進展に伴いまして、行政サービスの高度化、専門化が進む中で、市民サービスの向上を図っていくために、市川市では市民サービスの担い手である職員の採用について、これまでさまざまな取り組みをしてまいりました。平成12年には専門職員制度を導入したり、また、地方公務員法の改正を受けまして、再任用の職員の制度を導入したり、あるいは15年には年齢、学歴の要件をなくした採用試験を行うなど、取り組んできました。また、ことしの4月には、2007年問題に対しまして60歳以上の方を対象といたしました高齢者雇用制度を導入して、職員の意識改革だとか組織の活性化並びに市民サービスの向上が図られるように図ってまいりました。 
 このたび提案させていただきました条例につきましても、昨年の耐震強度偽装事件とか、公共施設のアスベスト問題、そういったものがありまして、職員の過度な勤務状況、あるいはまた市民サービスの低下等のおそれがありまして、そういったことを反省いたしまして、今回条例を提案させていただきました。現時点では、特にこの業務といった想定されるような業務はございませんが、このようないつ発生するかわからないような課題に対して迅速かつ柔軟に対応する必要から、さまざまな専門的な知識、経験を有する者を職員として採用することを想定いたしまして、多様で柔軟な任用、勤務形態が可能となるよう、国の法律に基づきまして、職員採用制度の選択肢を広げる必要な期間、必要な職員を採用するために設けようと思うものでございます。 
 4点目の第1点でアでございますが、まず、条例制定に当たりまして具体的にどのような業務を想定しているかでございます。第2条第1項につきましては、行政部内では得がたいような特定の専門分野における高い専門性並びに実務を通じて得た経験や社会的にも評価されるような創造的、先見的な判断力を有する者、例えば公認会計士だとか弁護士、医者とか、そういった方々を想定しておりまして、そういった方々を特定任期付職員として採用できるものと規定しております。 
 次に、第2条第2項でございますが、行政部内では業務に必要な専門的な知識、経験を有する人材の確保や育成に時間がかかる場合とか、あるいは専門的な知識、経験が有効に活用できる期間が一定の期間に限られるような場合、例えば、税理士とか測量士とか学芸員とかITの技術者だとか、そういった方々を一般任期付職員として採用できると規定したものでございます。 
 3条につきましては、一定の期間内に終了することが見込まれる業務、または一定の期間内に限り業務量の増加が見込まれる業務に、期間を限って職員を従事させることが公務の能率的運営を確保するために必要であるというようなこと、例えば、昨年行われましたけれども国勢調査だとか、他市の例では市町村合併の調整業務だとか、そういったものが任期付職員として採用することができると規定しております。 
 第4条につきましては、市民の皆様に直接提供するサービスについて、その提供時間を延長する場合とか、繁忙時にサービスの提供体制を充実する必要がある場合に限りまして、1週間当たりの勤務時間が短い者を、例えば窓口業務だとか時間外関係、あるいは保育の補助だとか、そういったところに任期付短時間勤務職員として採用することを期待したものでございます。 
 次に、現行の専門職員、臨時職員、業務委託、人材派遣などと任期付職員をどのように区別していくかということでございますが、任期付職員につきましては、任期の定めのない常勤職員と全く同じ職責と権限を担うものでありまして、これまでの専門職員、臨時職員あるいは業務委託とは性格を異にしております。職に求められるものが恒常的な職であるのか、公権力を行使する職であるのか、判断の軽重はどうなのかとか、代替の有無など等を勘案いたしまして、個々の事例ごとに正規職員を充てるのか、任期付職員とすべきか、臨時職員がよいのか等について決定してまいりたいと考えております。 
 次に、条例の施行期日でございますが、先ほど申しましたように、現時点では近々に適用する差し迫った予定はございませんが、いつ発生するかわからない課題に対して迅速、柔軟に対応できるよう、施行期日を公布の日としたものでございます。なお、この任期付職員の採用を行う場合には、給与費全体の過不足の状況を勘案しまして補正予算を計上させていただくことになると考えております。 
 次に、大きな2点で特定任期付職員の給与の特例のご質問でございますが、まず、特定任期付職員の給料表の設定根拠につきましては、国家公務員における一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律第7条の俸給表に規定する額を参考にいたしました。これは、既に条例を設けております千葉県とか、その他の団体も同様の規定を設けているところでございます。 
 また、条例第7条第2項に規定しております規則で定める基準ということでございますが、第1項の給料月額の各号給を受ける標準的な場合として、1号給から7号給まで規定をしております。例えば、第1号では高度な専門的な知識、経験を有する者が、その知識、経験を活用して業務に従事する場合というような内容でございますし、ちょっと飛ばしますが、また第6号では、極めて高度な専門的な知識、経験、またはすぐれた識見を有する者が、その知識、経験を活用して、特に困難な業務で重要なものに従事する場合。第7号では、極めて高度な専門的な知識、経験またはすぐれた識見を有する者が、その知識、経験を活用して特に困難な業務で重要なものに従事する場合となっております。この規定は、人事院規則を準用しておりますので、他の団体も同様に規定している内容でございます。 
 また、条例第7条第4項に規定する「規則で定めるところ」ということでございますが、これは特に顕著な業績を上げたかどうかにつきましては、職員の給料月額が決定された際に、規定された業績に照らして判断するものとすると規定しております。 
 また、条例第7条第4項の業績手当につきましては、異例な業績について支給するものでございまして、私たち正規職員と同様に、特定任期付職員につきましても勤務評定を行うことを考えておりますので、当初期待した以上の業績がこの勤務評定によりまして客観的に認められる場合には支給するものでありまして、通常の場合は支給しないものと考えております。なお、この業績手当の予算措置につきましては、支給すると評価した時点で予算措置をするものと考えております。 
 大きく3点の選考方法でございますが、まず、条例第2条につきましては、高度な専門性や能力を有する職員を確保するということから、その能力の実証として、弁護士あるいは公認会計士といった法律に基づく資格や免許や専門分野における相当な実績をもとに、論文、面接試験を実施するなどいたしまして、公募によることを原則として選考を考えております。 
 また、第3条に係る職員採用につきましては、地方公務員法の第17条に基づきまして、原則として競争試験による採用を考えております。さらに、任期付職員の採用につきましては、毎年公表していくのかというご質問でございますが、任期付職員の採用があった場合には、必ず市川市人事行政の運営等の状況の公表に関する条例に基づきまして、毎年公表してまいりたいと考えております。 
 次に、大きな4点で、制度を適正に運用するための整備でございます。この制度は、あくまでも専門的な知識、経験を有する者を必要とする業務が発生した場合や、期間が限定されている業務につきまして、一定の期間に限りこれらの業務に適当であると認められる者を職員として採用するものでございまして、恣意的に運用されることのないよう、任期付職員の採用に当たりましては、その職の必要性等十分精査いたした上で採用を実施することを決定いたしまして、採用する者につきましては公募により募集し、さらに助役を筆頭とする選考委員会を設けるなどして決定してまいりたいと考えております。 
 また、採用結果につきましても、先ほど申しましたように公表に関する条例に基づきまして、採用した職員の状況等を市民の方々に公表してまいりたいと考えております。さらに、公平性、透明性を確保するための手法といたしまして、公平委員会の機能拡充が考えられます。これにつきましては、職員の配置やシステム等クリアしなければならない課題がございますので、今後、公平委員会の組織の拡充、機能の拡充につきましても検討してまいりたいと考えております。 
 以上でございます。

発言者:佐藤義一議長
 答弁終わりました。 
 坂下しげき議員。

発言者:坂下しげき議員
 ご答弁ありがとうございました。何点か再質疑をさせていただきたいと思います。他市と議案の差異を示しながら、本市の考えを伺いたいと思います。 
 規則案についてもお答えをいただきましたが、本市は、当該議案及び規則ともに法律で定める最大限の規定を行うとのことだと思います。ご答弁では、他市も大体同じということでありますが、他市の条例、規則を調べた限り差異がありましたので、その点について質疑をさせていただきたいと思います。 
 まず1つは、特定任期付職員の給与及び給料表について伺います。1回目の質疑でも申し上げましたが、例えば小田原市、条例制定当初は、本市の議案と同じ給料表の規定を使っていましたが、一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律が平成17年11月に改正されたことを受けて、平成18年3月議会で条例の給料表を減額改正しております。条例のもとになった法律が改正されたわけでありますから、小田原市の措置は妥当と考えます。また、ご答弁では他市も大体同じということでありますが、県や他市の条例をざっと調べてみましたが、10以上の自治体で給料月額の設定が本市の議案とは異なっておりました。また、号給の違いを含めると、20以上の自治体と異なっております。 
 そこで伺いたいと思いますが、国の俸給表に基づいている、国の法律に基づいて行っているよというご答弁でありましたが、小田原市の例のように、基づいた法律が改正された以上、本市の議案も現在既に施行されている改正後の法律に基づく必要があると考えます。給料表を見直す必要はないのか、お答えをいただきたいと思います。 
 もし、このままの給料表で議決された場合は、条例制定直後に改正することになるのか、お答えをいただきたいと思います。 
 それから、時間もあれなので、一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律と、当該議案との関係。つまり、給料表を法律に合わせることが必要であるのか、また、他市では法律の改正を受けた条例改正を行っていること、そして制定直後の条例改正などについてご答弁を求めたわけでありますが、これについてはご答弁をいただく前でありますが、委員会の方でもご審査をいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。 
 では、以上のところについてご答弁を求めます。

発言者:佐藤義一議長
 答弁を求めます。 
 総務部長。

発言者:本島 彰総務部長
 今、小田原市の例を出されまして、私どもも他市の例も比較いたしました。これは、国家公務員の受けます給料につきましては、平成18年4月から全体的に給料を抜本的な見直しをした上で施行するということで、国家公務員の方は改正を行いまして、4月1日からの施行になりました。そしてまた、多分小田原もそういう形で、国の国家公務員の給料改定に伴って条例を改正して、4月1日から施行したものと思われます。本市におきましては、現在その改正の手続をしている最中でございまして、この改正案を、また条例で改正の提案をさせていただきたいと思っておるわけですが、これに合わせまして、この特例任期付職員の給与についても改正をする予定を考えております。 
 以上です。

発言者:佐藤義一議長
 坂下しげき議員。

発言者:坂下しげき議員
 ご答弁ありがとうございます。改正をしていくということなんですが、そもそもこの給料表は、改正前の同じ国家公務員の法律の規定を準用しているものであります。改正前の法律は準用するけれども、改正後は準用しないというわけじゃないけれどもしていないというのは、おかしいのかなという部分があります。 
 これについて答えてくれというのもあれなので結構でありますが、この制度は、公務運営において高度な専門性が要求されるようになったことや、住民ニーズが多様化している中で、市民サービスの観点からも重要な役割を担うことが期待されています。効果を上げるためには適正な運用、公平な運用を行うことが重要であると考えます。他市との差異をもう1度検証していただきまして、規則、要項等の制定には本会議及び委員会での質疑事項を踏まえ、適正な制度運用を図っていただきたいと思います。 
 以上で終わりにします。