2003年12月1日第3日目

2003121日第3日目
議案43
通告に従いまして順次質疑をいたします。
 まず第1に、事業継続性の確保について質疑をいたします。先順位者がSPCが破綻した場合の対応について質疑をされましたので、重ならないように質疑をいたします。
 まず、市はSPCが破綻したときや緊急な事態に陥ったときなどでも、公共サービスを停滞させないための措置を定めておくことが必要であります。そこで、第1に、私の方からは危険回避の方法の1つである保険について質疑をさせていただきます。特定契約約款第5条に、地方自治法や市川市財務規則等の規定にある保証金の列挙規定がありますが、本契約約款は建設期間中の保証及び運営期間の保証の2つに分けられていますので、それぞれの保証についてお尋ねをいたします。
 第1の1点目といたしまして、建設期間中の保証については本契約締結時までに行うものですので、既に加入保険については協議されていると思われます。したがいまして、第5条第1項の何号の保証を受けるのか、そのことにつき市として要望したのか、お答えください。


 第1の2点目といたしまして、運営期間における保証についてお尋ねをいたします。この維持管理運営業務の保証については、多分履行保証保険になるかと思いますが、現在の我が国の保険市場においては保険契約期間が1年とされることが通例であります。つまり、1回の保険契約期間が1年ですと、余熱利用施設の運用年数より保険保証期間が短くなってしまいます。したがいまして、契約約款上でその保険契約期間を踏まえた保険契約の更新の義務づけと、その更新ごとに市が保険の付保状況を確認できるような方法を約款上で明文化し、契約相手方に対して保険の写しを提出させるように義務づける必要があると考えられます。このような保険契約の確認規定についてどのようにされるのかお答えください。
 第1の3点目といたしまして、緊急時などに即応体制がとれるようにSPCの親会社に履行保証を求める旨の協定を結ぶことも必要でありますが、そのような準備はあるのかお答えください。
 次に、第2の融資団との協議についてお尋ねをいたします。
 融資団との協議については約款の第107条に規定がありますが、通常、契約締結の前後にSPCに融資を行う銀行団からダイレクトアグリーメント、いわゆる直接契約の提示があります。
 そこで、第2の1点目といたしまして、その直接契約書の具体的な内容についてお答えください。
 その際、次の点について特に具体的なご答弁をお願いいたします。
 その1といたしまして、SPCが事業遂行困難となった場合における金融機関の介入による事業再建の取り決めについて。
 その2といたしまして、金融機関の資金供給停止や担保権実行に際し、市が事前に調整が行えるような取り決めについて。
 その3といたしまして、市が事業契約を解除する事由が生じた場合の金融機関への通知について。また、契約を市が解除する前の金融機関の事業再興機会の確保についての取り決めについて。
 その4といたしまして、SPCの破綻に伴い、金融機関等第三者が事業の継承を要求し得る場合に、事業の継続及び公明性を保てるような取り決めについて。
 その5といたしまして、期限の利益喪失等一定の事項が生じた場合の相互通知義務について。
 その6といたしまして、直接契約の公表について。
 以上の点を含めてお答えください。
 第2の2点目といたしまして、契約相手方が施設の運営期間中に付保すべき保険に火災保険がありますが、その保険金の扱いについての金融団との協定についてお尋ねをいたします。通常、火災保険の保険金請求権については、融資金融機関が担保権を設定します。つまり、火災が発生し施設の重要な部分が損壊した場合、融資金融機関は事業が終了したとみなし保険金を融資の弁済に充当することを要請するでしょう。一方、市としては、保険金を使いサービスの継続を図らなくてはなりませんので、市は火災保険の対応についてあらかじめ融資団と協議して直接契約書で明記する必要があります。その内容についてお答えください。
 続きまして、第3の瑕疵担保責任についてお尋ねいたします。
 約款第67条において瑕疵担保責任について規定されておりますが、民法第638条第1項で、工作物の種類により5年と10年の定めがあり、この特例規定として、特別法に瑕疵担保責任の存続期間が一律10年となっているものもあります。従来、公共工事の請負契約による瑕疵担保責任の存続期間は、当該施設のような場合原則2年間であり、故意または重大な過失による場合は10年間であります。そして、今回の約款第67条は90日になっております。民法その他の10年の規定からすると大変短くなっておりますが、当該契約はBOT方式による事業終了後の所有権の移転になりますので、瑕疵担保責任を10年にすると、かえって事業者の負担になり、適正ではないと思います。しかしながら、BOT方式の場合でも、瑕疵担保権の行使期間は通例として90日または180日または1年とされることが多いと私は認識しております。したがいまして、第3の1点目といたしまして、この契約において通例としては一番短い90日の期間にした理由をお答えください。
 第3の2点目といたしまして、SPCは事業終了後に解散されるケースが多いと推測されますが、解散後に瑕疵が発覚し、賠償請求の時効期限内であった場合の取り決めについてはどのようになっているのか、お答えください。また、事業終了後一定期間が経過するまで事業者は解散してはならない旨の規定を定めることはないのか、お答えください。
 第3の3点目といたしまして、契約相手方が建設請負人に本瑕疵担保債務を履行する旨を定めた保証書を市に提出させるような義務規定を置くことは考えられなかったのか、お答えください。
 続きまして、第4の遅延損害金についてお尋ねをいたします。
 まず、遅延損害金については、約款第19条に契約相手方の遅延利息の規定があり、第71条に市の遅延利息の規定があります。どちらの条文も遅延利息を年利8.25%に設定してあります。国の遅延損害金に対する規定は、第19条の場合は国の債権の管理等に関する法律施行令に規定があり、第71条に対する規定は政府契約の支払遅延防止等に関する法律に規定があります。国の解釈によると、地方自治体の場合は約款第19条の場合も第71条の場合も後者の法律を準用することになっておりますので、法務大臣告示によると3.6%を下らない率でよいわけであります。したがいまして、第4の1点目といたしまして、8.25%は違法ではありませんが、3.6%にしていない理由についてお答えください。
 第4の2点目といたしまして、SPC解散後に債務不履行または不法行為による損害賠償請求を行うことになった場合の取り決めについてお答えください。
 第5といたしまして、サービス水準の確保についてお尋ねをいたします。この点につきましては、先順位者と重ならないように質疑をいたします。
 第5の1点目といたしまして、モニタリングの委託契約料についてお答えください。
 第5の2点目といたしまして、随時モニタリングについてお尋ねをいたします。随時モニタリングの場合は必要に応じて行われることと思いますが、その具体例をお答えください。
 第5の3点目といたしまして、契約相手方のペナルティーに対する異議申し立て機関でもある運営協議会について、その人選の中立性についてお答えください。また、運営協議会の審議内容については公表されるのかもお答えください。
 以上で1回目の質疑とさせていただきます。

環境清掃部長。
ご質問が非常に多いので、私の方から漏れが相当あるかと思いますけれども、その場合はまたご質問していただきたいと思います。
 本事業は、契約期間を18年間と長期にわたる事業を契約相手方に実施させるため、事業の継続性、安全性、安定性が求められているところでございます。
 第1番目のご質問であります事業継続性の確保につきましては、設計、建設工事期間と運営期間と大きく2つに分けた事業継続性の確保について求められるものでございます。設計、建設期間についての事業継続性の確保につきましては、第5条第1項の(4)において履行保証保険契約の締結を義務づけており、それで対応することになります。これは、従来の工事請負契約でも設定しているもので、建設工事が確実に施行されるように担保として事前の防止体制を図るものでございます。本事業では、建設期間だけでなく、設計期間も保証期間に含めることで、その安定性が増すように定めております。運営期間についての事業の継続性の確保につきましては、運営開始予定日までに第5条の第2項に定められた額を、第5条第1項の(1)また(2)の方法、現金または有価証券の方法を選択して保証を行うことになります。この保証金の取り扱いにつきましては、契約相手方の債務不履行による契約解除として契約相手方の債務不履行に伴う違約金と相殺することが定められております。
 緊急時のSPCの親会社との協定についてでございますが、PFI事業の特色として、構成員となる企業とは独立した法人としてSPCが設立されることで、構成企業が破綻した場合でも、そのリスクを構成員となる企業と切り離し独立性を確保することができ、その結果として事業の継続性と安定性が図られるものとなっております。また、資金の調達方法につきましても、従来の親会社等の保証によるコーポレートファイナンスの融資ではなく、その事業の採算性、継続性、安定性による事業計画を評価して資金を融資するところのプロジェクトファイナンスとすることで、資金面でも事業継続性を確保しているものでございます。
 2の融資団との協議についてでございますが、本事業はPFI事業として実施することから、一般的な先ほど申しましたコーポレートファイナンスではなく、プロジェクトファイナンスとして契約相手方に対し融資を実行することとなります。この融資につきましては、UFJ銀行、千葉銀行が融資団を組織し、契約相手方に対して13億円の資金を融資することになります。本契約締結後に市と融資団とが直接契約を締結することを条件として融資契約を締結し、運営開始時に合わせて融資を実行することとなっております。この融資団との協議につきましては、ご質問者も言われましたように、第107条で、市は本事業に関し融資団と協議することができるとしております。PFI事業の継続性は、自治体のみならず契約相手方へ融資を行っております融資団にとっても極めて重要な事項であり、特に契約相手方が破綻した場合、事業資産の売却や他の利用目的で民間転用が困難なPFI事業では、事業の継続性を前提にしたサービス対価の支払いが唯一有効な資金回収の手段となります。そのため、融資団は事業の遂行が困難になった場合に事業を再構築し、事業の継続をみずから積極的に実施しようとする強い動機を有しております。事業が破綻しないよう独自の監視をし、健全性のチェックを行うもので、そこで事業継続に向けて利害が一致する融資団と市が歩調を合わせ、効率的に事業の継続性を見守るため、直接契約という形で取り決めすることが市と融資団との協議事項となります。この直接契約の詳細につきましては、第107条の1から4を前提としまして、契約締結後に市と融資団との間で協議を行い、契約相手方と融資団との間で融資契約が締結されるまでに定めることとなっております。
 次に、瑕疵担保責任についてでございますが、有償契約の当事者が給付した目的物に瑕疵がある場合に負担する損害賠償その他の責任を瑕疵担保責任と言い、地方公共団体の契約では売買契約及び請負契約の瑕疵担保責任が重要となっております。
 市川市の建設工事請負契約約款において、建物、設備においては瑕疵担保責任を1年間と定めております。本施設は、運営期間において民間事業者の所有となっていることから、施設を譲り受けた後に瑕疵担保責任が生じることになり、第67条に基づき90日以内に発覚したときは請求することができ、その請求について当該瑕疵担保を知ったときから30日以内に行う旨を定めたものでございます。施設を譲り受ける時点での程度については、15年を経過した後の建物でございまして、経年劣化を前提として譲渡前検査時に設置する運営協議委員会のメンバーに、市と事業者のおのおのが選任した技術的な知識を有する者を加えてルールを取り決めて実施することとなります。契約相手方は、契約終了後は速やかに組織を解散し整理することを望んでいること、また、瑕疵担保責任の長期間の設定は過大なリスクとなると認識していることから、市と事業者、融資団とおのおのの弁護士も含めた契約交渉により瑕疵担保期間を90日間と定め、請求期間を30日と定めたものでございます。最近の事例においても90日間から120日の設定が多く見られております。
 次に、遅延損害金についてでございますが、本契約約款では、契約相手方の責めにより運営予定開始日の遅延の場合は、建設費に年8.25%の割合で遅延損害金を市に支払う旨を第9条の第3項で定めております。また、市の支払い遅延の場合、遅延した金額の年8.25%の遅延損害金を乙に支払う旨を第71条で定めております。互いに対等の立場での契約であることから、契約相手方との協議を行い、同じ率で定めたものでございます。この年8.25%の設定につきましては、市財務規則第119条の第2項で、契約の変更等による遅延利息年8.25%に準じたものでございます。
 次に、(5)のサービス水準の確保についてでございますが、本事業は、契約相手方の提案で示された業務内容が継続的に市民に対して変わらぬサービスの確保をすることが本事業の継続性を確保する要素であることから、本契約約款において運営期間中のモニタリングによる検査の実施を定めて、その結果によってサービス購入料の減額できる規定を第57条で定め、別紙8モニタリングとサービス購入料の減額等の措置で、その基本的な流れを示しているものでございます。また、別紙8の2の5で業務改善が認められない場合の契約解除を定め、これを契約相手方の債務不履行による契約解除として第69条に定め、70条では契約相手方の債務不履行に伴う違約金損害賠償の適用について定めることで、毎年度のモニタリングを行うことの重要性を契約相手方に認識させ、長期にわたる事業期間においてサービス水準の確保を図り、契約相手方自身の事業期間におけるその経営状況及び財務内容をチェックするという面があるものでございます。モニタリングの詳細につきましては今後のこととなりますが、本事業の開始前までに契約相手方から提出される運営業務計画書、維持管理業務計画書、修繕更新業務計画書に基づき市と契約相手方と協議を行い、具体的なモニタリングの項目と内容、ペナルティーのレベル、判断基準等を決定することになります。市では、これを協議する組織として運営協議会を定めておりますので、そこで対応することとなります。
 運営協議会の審議事項の内容につきましては、さきに述べましたことを含めましてご説明させていただきますと、設計、建設期間中は、契約約款、要求水準、設計図書及び応募者提案に従って、工事内容と工程等についての協議の確認、完了確認等の事由による協議と確認、相互が想定していない事由が発生した場合の協議、運営期間中は運営業務計画書、維持管理計画書、修繕更新業務計画書の記載事項についての協議と確認、モニタリングの内容とペナルティーレベルの判断基準等の協議と確認、改善勧告に対する是正状況の確認、相互が想定していなかった事由が発生した場合の協議につきましては、その事由に応じた関係者を招集し、その協議と対応を実質的に行う組織として設置するものでございます。また、この内容について公開するのかの判断でございますが、契約相手方に公開することで不利益が生じる可能性がある事項、例えば契約相手方の再建計画に係る協議事項等を除き、一般的な事項は公開する方向で考えております。また、火災保険についての直接契約につきましては、今後契約成立時に、金融機関と検討することとなっております。
 以上でございます。

坂下議員。
ご答弁をいただきましてありがとうございました。
 まず、新しい事業ですので、契約締結に至るまでのプロセスにはまだ市としての一貫性やイニシアチブがないようであります。したがいまして、市民利益を守る立場から質疑をいたしますので、できればPFI推進の担当部長からご答弁をいただきたいと思います。
 第1といたしまして、付随契約書や協定、覚え書き等は公表の対象になるのか、お答えください。
 第2といたしまして、遅延損害金について、今急いで財務規則を確認させていただきましたが、財務規則は約款で言う第19条の事業者の遅延損害金についての規定ですので、市の遅延損害金の規定である約款第71条は3.6%が可能であり、また、その方が市民利益であると考えられますので、もう1度ご答弁をいただきたいと思います。また、財務規則の改正はなく、すべてのPFI契約もこのままであるのかをお答えください。
 第3といたしまして、瑕疵担保責任について、BOT方式の場合の瑕疵担保請求期間が180日または1年に延ばせなかった決定的な根拠及びそれが市川市のPFI契約の共通認識であるのか、お答えください。
 以上でございます。
 
環境清掃部長。
お答えします。
 180日にならなかったのかというご質問でございますが、先ほど申しましたように、ご質問者もご存じのように、SPCという会社も、事業が終わった時点でこれは特定目的会社でございます。そういう意味では早く解散したいということで、これらにつきましても私どものコンサルタントを含めました弁護団、また相手方の弁護団を含めました事業者との協議の中で、90日、30日ということの120日という形で決定したということでございます。
 それと、財務規則の8.25ということにつきましても、私ども先ほど答弁しましたように、事業者と市と同等のことという形で、割合という形で8.25という形で決め、それは市で言うと財務規則の119条にあるということでございます。
 また、PFIの瑕疵担保の90日間の、先ほど言いましたけれども、契約のガイドラインの中の規定でも90日間の規定がありますので、相手方との交渉、先ほども言いましたけれども、これは市単独だけの事業じゃなく、事業者、市、それから市民がメリットがある、お互い三者がメリットがあるという形でのPFI事業ですので、お互いのリスク分担ということもございますので、その辺でご理解をいただきたいと思います。
 以上です。

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